きょうのテーマは「大ピンチ!昭和の名建築」。高度経済成長期を象徴する昭和の名建築が、次々と姿を消している。一方で壊すのではなく「活かして残す」、新たな動きも広がり始めている。三重県伊賀市にある「旧上野市庁舎」は、日本を代表する建築家・坂倉準三が設計し1964年に建てられた。坂倉の代表作の一つで、自然光を巧みに取り入れる構造が特徴。7月、この建物が新たな観光拠点に生まれ変わった。1階は地元の名産品を販売する店舗にカフェを併設し、2階はホテルになっている。週末は建築ファンを始め、県内外から多くの観光客が訪れる。この建物は15年前に一度解体が決まっていた。それを食い止めた前市長の岡本栄さんは、「“残したい”では残らない。どうしたら活用できる資産に変えられるか」などと語った。伊賀市は建物を再生する事業者を公募し、民間企業7社で構成するグループ「伊賀市にぎわいパートナーズ」が旧市庁舎を運営することになった。一方で世界的な建築家が残した建物が、解体の危機に瀕している。
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