自由が丘で年齢非公開の自営業の女性に神を聞くと、ヨシダソース会長の吉田潤喜さんだと挙げた。海外ではいちばん有名なタレで、講演会をお手伝いしたときのこ゚縁ができて咲くねナメリカのサンディエゴの自宅に行ってきたが、大富豪として有名、アメリカではイチローよりも有名と言われている方だという。2005年に宮崎駿ととともにニューズウィーク日本版で、世界が尊敬する日本人100に選ばれ、元大統領のバラク・オバマと2ショットが撮れるほどの人物。吉田潤喜は、この日、実演販売兼サイン会をコストコ 金沢シーサイド倉庫店で開催していた。元々BBQソースとして作られたヨシダソースは、てりやき風味。ピザやパスタにも相性抜群。神の一番のおすすめはサバをヨシダソースで煮込む煮物。ファミリーマートとコラボしたヨシダソース味のグリルチキンはファミマ大賞2024にてランクインするなど大人気。しかしこのソースを神が生み出した地はアメリカ。1982年にアメリカで売り出した手作りのソースが口コミで広がり大ヒット。カリフォルニア州出身の男性は、どのくらいヨシダソースが有名かと聞かれ、渡辺謙さんくらいだと答えていた。吉田さんのアメリカの自宅が2011年に取材されていた。敷地面積は東京ドームがすっぽり入ってしまう2万5000坪。さらに当時の価格で7億円のプライベートジェットを所有。億万長者となった神のもとには様々な経営者が集まってくる。
吉田さんが大切にしている言葉が「金儲けよりも人儲け」。この言葉は神が成功を掴むまでに経験した凄絶な過去から生まれたものだった。吉田は「うちの家はやっぱり裕福じゃなかった」「目が4歳の時に失明した 真っ白になってきてね いじめられて育った」「世の中を恨んでいた」などと明かす。東京オリンピックでゴールドメダルのアメリカ人がボコボコ優勝した、感動して涙が出てきた、そういう意味で強いに憧れたと話す吉田は、憧れのアメリカに行くと後先考えずにいった吉田さんの背中を押し渡航費を工面したのが母・房代さん。渡航後は全財産を使い購入した車で寝泊まりし、アルバイトで食いつなぐ日々。そんな時、6つしたのリンダさんに出会い一目惚れ。付き合って2週間で結婚した。1年後に長女が生まれた。しかしその頃の吉田さんは安定しない仕事で生活は楽ではなかった。長女が生まれて3日目に危篤の状態となり、5日間の入院、5人の専門医が24時間の緊急手術をし、命は無事救われた。請求書の金額が安く、びっくりしたという吉田は、この時「ワシこいつらに絶対お返しする」と誓ったという。この思いこそ、金儲けではなく人儲けの源。アメリカ生活12年目のクリスマスシーズン。吉田は、母親が焼肉店を営んでいたこともあり、そのレシピで作ったソースがリンダさんや友人に好評だった。そこでクリスマスプレゼントのお返しはソースを瓶詰めにして渡した。1か月ちょっとしたら、みんなが欲しい、お金を払いますというので、気づいたらソースを鍋で作っていたという。そんなときに出会ったのが創業当時のコストコだった。自分に手を差し伸べてくれたコストコに恩返しがしたい。ソースを売るために取った手段が、実演販売。浴衣を着て販売するなどアメリカ人の足を止めた。すると変なやつがいると話題になり、コストコでの売上が伸びていった。今や世界9カ国で販売され1日10万本も生産する世界的ソースになった。51年前、娘の命を救ってくれたのは寄付金で賄っている慈善病院だった。だからこそ、2万5000坪の大豪邸をオレゴン州の小児病院に寄付。朝10時から夜6時まで、1000本以上のソースにサインを書いた。