こちらはシリア北部アレッポでつくられているせっけん。環境にも肌にも優しいと世界中で愛用されてきた。1000年近くの歴史があるとも言われ、伝統のせっけんづくりは去年12月ユネスコ無形文化遺産に登録された。一方でシリアの歴史は激動を辿ってきた。内戦、地震、そして去年のアサド政権の崩壊と荒波を越えてアレッポのせっけんを守り続けてきた人の思いを取材。6か月〜9か月乾燥させることで表面は茶色く変色していく。工場のオーナー・ヒシャムさんは「400〜500年前からここでせっけんを作っています。一族で代々伝統的な製造方法と品質を守ってきました」と話す。内戦で6年間製造停止を余儀なくされ、更におととしのトルコ・シリア大地震が追い打ちをかけた。度重なる困難を乗り越え転機が訪れた。去年12月アサド政権が崩壊。最近は国外からも取り引きの話が出ているという。
ユネスコ無形文化遺産は祖国から遠く離れた人達にも吉報となった。2012年に内戦から逃れてエジプトで暮らすアレッポ出身のアフマドさんは、身体を洗うのにアレッポの石鹸を使用している。アサド政権の崩壊を受け、一時帰国を考えているアフマドさんは、かつてのように故郷で石鹸を使うことを夢見ている。
ユネスコ無形文化遺産は祖国から遠く離れた人達にも吉報となった。2012年に内戦から逃れてエジプトで暮らすアレッポ出身のアフマドさんは、身体を洗うのにアレッポの石鹸を使用している。アサド政権の崩壊を受け、一時帰国を考えているアフマドさんは、かつてのように故郷で石鹸を使うことを夢見ている。