今回のBRICS首脳会議の中で注目すべきはベネズエラ・マデゥーロ大統領と国連のグテーレス事務総長。マデゥーロ大統領は以前からBRICSへの加盟を希望しておりプーチン大統領を後ろ盾に進展を得たい思惑があるとみられている。7月の大統領選挙では欧米から“選挙に不正”と批判、対ベネズエラ制裁は解除の見通しが立っていない。BRICSに加盟することで脱欧米・脱ドル決済の経済システムに参加したい考え。ベネズエラの加盟に反対しているのがブラジル。もう一人の注目である国連のグテーレス事務総長のロシア訪問はウクライナ政府から強い反発を招いている。脱欧米がどこまで進むのか、BRICSの議論を冷静に見ていく必要がる。