調理導線にあった扇風機がカンピロバクターを飛ばしていた可能性が浮上。あの日、ワンタンスープに使う鶏肉はポリ袋からバットに移し替えされ下味をつけたあと調理釜へ運ばれたが、その時に稼働していたのがじゃがいもを冷ますための大型の扇風機。その前を鶏肉、と肉が入っていたポリ袋が通った時にカンピロバクターが含まれたドリップが風にのりじゃがいもに付着したと思われた。しかし、冷凍保存のポテトサラダからカンピロバクターが検出されなかったのはなぜなのか。冷凍保存下ではカンピロバクターが減少し、カンピロバクターは酸素が少ない環境で増殖するためポテトサラダ上では増殖せず多くの菌はいなかったと考えられた。役所は食中毒事例として発表し、給食調理室を3日間の業務停止処分とした。翌年、この小学校では調子質の全面改修を行い、地域の衛生マニュアルも改定されたという。大人が発症しなかったのは、子どもの方が体も小さく免疫が未熟な子もいて少ない菌量でも発症するためだった。