- 出演者
- 笑福亭鶴瓶 杉原凜 岡部大(ハナコ) 秋山寛貴(ハナコ) 志田彩良 菊田竜大(ハナコ) 三山凌輝
今夜は「食の危険」について。手作りのお弁当を食べた直後に脳梗塞のような状態に、自宅のお好み焼きで姉妹が命の危機に。まさかの事態が次々起こる食の危険SP。
北海道札幌で双子の姉妹の家族が集まってお好み焼きを食べた。みんなで食べていると双子の姉妹の喉に異変が。1時間程すると腹痛と呼吸が苦しくなる症状、体には赤い発疹があらわれた。
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- 札幌(北海道)
姉妹はすぐに救急外来へ。2人はアナフィラキシーを起こしており、すぐに救命措置としてアドレナリンが投与された。家族でお好み焼きを食べたことを知った医師は姉妹に聞き取りを行ったが、お好み焼きの食材にはアレルギーを持っているものは入っておらず、医師は症状からその原因を推測できなかった。翌日に姉妹は退院。その1週間後にアレルギー検査の結果が出たが、やはり食べ物にアレルギー反応は出なかったが、ダニに著しいアレルギーがあった。医師はヨーロッパの学会で、パンケーキシンドロームという似たような症例があったことに気づいた。それは粉製品に紛れ込んだダニに反応するアレルギー症状。当日食べたというお好み焼き粉を確認すると粉の中はダニだらけだった。
志田彩良は自身もダニアレルギーがあり、「見ていて他人事じゃないと思った」と話した。
原因は1か月以上前に開封した粉だった。開封したお好み焼き粉は折り曲げて輪ゴムで留め、常温で保存していた。隙間からダニが侵入し繁殖したと思われた。ダニの繁殖条件は湿度が60%~85%で温度は25℃~30℃が最適と言われていて、多くの人が保管しがちな流しの下や引き出しの中は繁殖にうってつけの場所。クリップで留め常温で保存した粉にどれだけダニがいるか専門家に調べてもらうと行きているダニが6万1800匹確認された。専門家によると、だし入りのお好み焼き粉はタンパク質が含まれるため普通の小麦粉よりもダニの増殖が早いという。粉製品をダニから守るためには密閉容器に入れ、フタを閉めた状態で冷蔵庫で保存すること。
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- ダニペストマネジメントラボ法政大学
鶴瓶は「家の粉を見てもらったらそれくらい入っているんだろうな。誰に見てもらったらいいの?」と話した。
なぜ家族の中で双子の姉妹だけが発症したのか。実は姉妹にはアレルギー性鼻炎があった。通年性のアレルギー性鼻炎の多くはダニが原因。双子の姉妹はお好み焼き粉に入っていたダニを口にしてしまったことでアレルギー反応が出てアナフィラキシーが起きた。
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2009年5月、ある女性がタケノコを採りタケノコご飯を作った。近所の鮮魚店で買った新鮮なつぶ貝はしっかり火を通して煮付けに。それをお弁当にして環境調査の調査で仕事で野鳥を観察している由美子さんに届けた。2人は前日に出会い、意気投合し女性はお弁当を持ってきたという。2人は一緒にお弁当を食べ、30分が過ぎた頃、由美子さんにめまいの症状が。症状はだんだんひどくなり、目は開けられず手足がしびれ手足に力も入らなくなった。由美子さんは医療オタクで症状から脳梗塞を疑い、救急車を呼ぼうとしたが山奥で電波が入らない。そこで、テレビなどで得た医療知識をフル活用。由美子さんは脳梗塞なら片側だけに症状が出ると思っていたため、次にギラン・バレー症候群を疑った。そうしている間にも症状はひどくなり、由美子さんは通りがかった車に助けを求め病院へ。様々な検査を行ったが脳梗塞ではなさそう。医師にも原因は分からなかったが、由美子さんは過去の友人との会話から、もしかしたらつぶ貝が原因かもしれないと疑った。実はつぶ貝には唾液腺と呼ばれる部分があり毒が含まれていて、人が食べると時に頭痛や嘔吐・しびれなどを伴うことがあるという。
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- つぶ貝ギラン・バレー症候群タケノコ脳梗塞
スタジオでは健康オタクの知識がすごいと話した。
つぶ貝の唾液腺による症状は食後30分~1時間ほどで発症。数時間で回復し死に至ることはないとされている。テトラミンは熱に強く加熱しても毒性が消えることはないため、対処方法としては調理の際に唾液腺を取り除くしかなく、厚労省や東京都でも注意喚起を行っている。
鶴瓶は「人からもらったものが当たったとは言いにくい」と話した。三山凌輝は貝類はビジュアルも含めて得意じゃないと話した。
専門家は、つぶ貝全てがテトラミンを含んでいるわけではないが、含んでいるかは分からず食べると危ない事が多いので唾液腺をとって食べるのが一番だと話す。差し入れしてくれた女性は唾液腺のことを知らずにそのまま調理していた。つぶ貝は個体差で毒性が違うと思われ、女性には症状がでなかった。由美子さんはつぶ貝による食中毒と診断され、点滴による処置を受けて回復した。
ある小学校の給食調理室。ここでは栄養士の管理の元、4人の給食調理員が働いていた。作るのは全校児童と職員の500食以上。この日のメニューはパン・牛乳・ポテトサラダ・鶏肉とワンタンのスープ。この給食が子どもたちを苦しめることになる。一体何が起きたのか。
ある日、児童の1人に腹痛と発熱の症状が。この日学校では54人が発熱・嘔吐・下痢などの症状で欠席。さらに、同じような症状で16人が早退した。翌日には66人が欠席し、集団食中毒を疑い教育委員会に報告。教師たちにはほぼ症状が出ていなかった。翌日、保健所の調査が始まった。給食は毎日子どもたちが食べる30分前までに責任者が食べて異常がないかを確認するがその時に異変は感じていなかった。学校給食は様々なマニュアルや基準に沿ったルールがある。そのきっかけとなったのは1996年に起きたO157集団食中毒で、当初給食に出ていたかいわれ大根が原因ではと物議を醸したが原因食材の断定には至らなかった。
志田彩良は1カ月で2回食中毒になったことがあり、1度目は生ガキ、2度目は生レバーだったという。三山凌輝は生卵にあたったという。
小学校で起きた集団食中毒。いつの給食のどの食材が原因なのか特定するため、症状が出た児童たちの検便が行われた。さらに、給食は原材料を調理済み食品を50g・2週間以上冷凍保存することが決められており、数日分の給食と原材料が検査用に提供された。そんなとき、欠席者が出る3日前に遠足に行っていた4年生だけ発症者がいないことが発覚。食中毒を引き起こした日の献立が判明した。検査を受けた50人のうち28人から検出されたのはカンピロバクター。給食調理質に立ち入り調査が行われ、どのような工程で調理されたか詳細に調査。調理前の鶏肉から児童たちと同じ型のカンピロバクターが検出されたが、鶏肉のワンタンスープは中心温度が92度まで加熱されていることが確認されている。どこで何がカンピロバクターに汚染されたのか。実は調理の工程で食中毒を引き起こす大きなミスがあった。
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- カンピロバクター
志田彩良は給食について、苦手な食材でも一口は必ず食べなければいけないルールがあったと話した。志田は苦手なししゃもをこっそり戻したのを先生に怒られ、みんなの前で謝ったことがあると話した。菊田竜大はサフランライスのクリームソースがけが好きだったと話した。
一体何がカンピロバクターに汚染されたのか。作業動線を改めて確認すると、じゃがいもを冷ます扇風機が問題だったことが発覚した。
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調理導線にあった扇風機がカンピロバクターを飛ばしていた可能性が浮上。あの日、ワンタンスープに使う鶏肉はポリ袋からバットに移し替えされ下味をつけたあと調理釜へ運ばれたが、その時に稼働していたのがじゃがいもを冷ますための大型の扇風機。その前を鶏肉、と肉が入っていたポリ袋が通った時にカンピロバクターが含まれたドリップが風にのりじゃがいもに付着したと思われた。しかし、冷凍保存のポテトサラダからカンピロバクターが検出されなかったのはなぜなのか。冷凍保存下ではカンピロバクターが減少し、カンピロバクターは酸素が少ない環境で増殖するためポテトサラダ上では増殖せず多くの菌はいなかったと考えられた。役所は食中毒事例として発表し、給食調理室を3日間の業務停止処分とした。翌年、この小学校では調子質の全面改修を行い、地域の衛生マニュアルも改定されたという。大人が発症しなかったのは、子どもの方が体も小さく免疫が未熟な子もいて少ない菌量でも発症するためだった。
「カズレーザーと学ぶ。」の番組宣伝。