イギリス・スターマー首相が辞任する意向を表明した。おととしの総選挙で14年ぶりに政権交代を果たして就任したスターマー首相だが、約2年で辞任に追い込まれた形。スターマー首相は就任以降、国民の生活水準向上に取り組むと強調していたが、物価高対策や財政再建に向けた増税など国民の不満が高まり支持が低下。先月行われた地方選挙で与党・労働党が大敗し、右派政党・リフォームUKが躍進したことで辞任への圧力が強まった。次の首相候補に挙がっているアンディ・バーナム氏は2001年から16年間、下院議員を務め、保健相なども担った。2017年にマンチェスター市長に就任。市長としての行政手腕への評価が高く、“北部の王”と呼ばれるなど知名度を上げてきた。先週行われた議会下院補欠選挙でリフォームUKの候補者を抑え勝利し国政に復帰した。次の労働党の党首選挙に立候補する意向を示していて、党内では次の総選挙で勝てる党の顔としてバーナム氏に期待する声が高まっている。イギリスはロシアによる軍事侵攻が続くウクライナを積極的に支援する主要国の一つ。スターマー首相はウクライナへの支援でリーダーシップを示すなど外交手腕には一定の評価があった。首相の交代でイギリスの外交政策にどのような変化が見られるかも注視する必要がある。
