北朝鮮は今回、ビーチリゾート開発に取り組む。独自制裁を課す日本政府が渡航の自粛を求めているため、日本人は行けないが北朝鮮の今を読み解くことができる。北朝鮮メディアによると、400棟余の建物が約4キロの砂浜沿いに並び、2万人宿泊できるホテルのほか体育施設などが整備されている。マリーナベイ・サンズを意識したと見られる。2018年、史上初の米朝首脳会談で訪れた。狙いの1つは国威発揚。人民大衆第一主義を掲げる金総書記としては、朝鮮労働党創立80年となるのを前に、大規模な娯楽施設を作ることで国民に寄り添う姿勢を見せつけて求心力を高めたい。2つ目の狙いは、外貨の獲得。ピョンヤンとモスクワ間の国際列車は6月に運航が再開され、ロシア人観光客などの誘致につなげたい考え。直行便も7月に就航した。ウォンさんは日本海を望み、貨客船マンギョンボン号の母港で、金総書記が幼少期を過ごした場所。お気に入りとされる別荘「特閣」もあり、ロドマン氏を招待したのもウォンサンだった。