ピラミッドの正体を突き止めようと考古学者を始め様々な人々が挑戦。最も有力とされた説は「王の墓」。吉村作治は「王の墓」ではないという。クフ王のピラミッドの内部は不思議な構造になっている。極端に狭い上昇通路や高さ8mの大回廊は29度の急勾配。坂を登った突き当りには「ピラミッドは王の墓」と考えられた部屋がある。この部屋で発見された石の箱が「クフ王の棺」と考えられた。王のミイラや副葬品、棺の蓋さえも全て盗まれてしまったと結論付けられた。吉村先生は「石の箱は棺ではない」と断言した。ツタンカーメンの墓と比べると王の間は殺風景で壁には何も描かれていない。石の箱の大きさはツタンカーメンの棺にすっぽり入り、棺としては小さすぎるという。しかし、クフ王とツタンカーメン王の間には1250年以上の時代の開きが存在するため、この2つを比較して単純に判断はできないという意見もある。