構想から30年以上を経て1日に開館した「大エジプト博物館」。記念式典に参加した東日本国際大学・吉村作治総長はシシ大統領が起点で日本への感謝の気持ちを伝えたことがうれしかったと語った。日本とエジプトの考古学研究における協力は1960年にさかのぼる。アブシンベル神殿がダム建設で水没の危機に見舞われた際、高台に移築するプロジェクトに日本が参加。1966年に吉村がアジア初のエジプト調査隊を組織。約60年にわたりエジプト文明の解明に挑み続けてきた。クフ王のピラミッド調査では電磁波探査で内部に複数の空間があることを発見。それまでのピラミッドへの理解を大きく塗り替えた。吉村は手つかずのまま眠っていた太陽の船の位置を特定し、修復と保存のプロジェクトを主導。こうした功績から2010年にはエジプト考古最高評議会が吉村にゴールド・メダル賞を授与。大エジプト博物館には吉村が発掘した出土品が収められ、太陽の船の修復作業も公開されている。今後の活動について吉村は「(発掘調査で)歴史的なものがどんどん変わってくる。そういうのを僕がやっていきたいと思っている」と語った。
