先週、政府は鳥獣保護管理法の改正案を閣議決定。近年、クマやイノシシが人の生活圏に出没する事例が相次ぎ、2023年にはクマによる人身被害は過去最多の198件にのぼった。クマを銃猟・捕獲しているのがハンターだが、これまで市街地での銃使用は原則禁止で、立ち会った警察官の指示を受けるなどの必要があった。鳥獣保護管理法をめぐっては2018年に、市からヒグマの駆除を依頼された男性がライフル銃を1発撃ちヒグマに命中させるも、銃弾が到達する可能性のある場所に建物があり、男性は鳥獣保護管理法違反などの疑いで書類送検され銃の所持許可を取り消されたため、裁判に発展している。今回の改正案では、クマが人の生活圏に侵入した事態など、一定の条件を満たせば、市町村長は緊急銃猟としてハンターに発砲許可できるとした。そのハンターがいま減少していて、札幌市でクマの捕獲技術を若手ハンターに伝えることを目的としたヒグマ捕獲講習会が開かれた。北海道では、ハンターの高齢化も進み、技術を次の世代に伝えることが課題となっている。