エネルギー基本計画は経済産業省の審議会で3年頃との見直しに向けた議論が進められている。このうち将来の電源構成について、2030年度の目標として火力41%、再エネ36〜38%、原子力20〜22%、2040年度の目標では、さらに再エネの割合を引き上げて初めて火力を上回る最大の電源とするシナリオを示す方向で検討していることがわかった。ただ将来が見通しづらいことも踏まえ、複数のシナリオを示すことを検討している。一方、原子力の今後の方向性をどう示すかも注目されている。3年前に閣議決定された現在のエネルギー基本計画では「安全性を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で可能な限り依存度を低減する」と明記している。一方、去年2月に閣議決定されたGX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針では「エネルギーの安定供給に向けて“原発を最大限活用する方針”」が打ち出された。経済産業省は来月中に新エネルギー基本計画の素案をとりまとめる予定。