今年3月、新型コロナウイルスが流行し始め、島田氏の店では客が激減。また、長引く不況、後継者不足などで厳しい経営を強いられている老舗は少なくなく、氏が懇意にしてきた老舗うなぎ店も同様だった。ほとんどの予約がキャンセルになっていくなか、島田氏の店では1組の予約が残っていた。4代目として店を継いだ時に温かい言葉をかけてくれた根岸正子さんの遺族で、49日の法要を店で開きたいという。息子の学さんが事前の打ち合わせのために店に訪れ、亡母との思い出話を明かすと、島田氏は目頭を押さえていた。
根岸さんのためだけに店を開くことにし、島田氏は正子さんが必ず注文したメニューを供した。正子さんが長年に渡って、島田氏の料理を愛したのか、今となっては分からないが、最善を尽くすことが恩返しだと作業に専心した。
根岸さんのためだけに店を開くことにし、島田氏は正子さんが必ず注文したメニューを供した。正子さんが長年に渡って、島田氏の料理を愛したのか、今となっては分からないが、最善を尽くすことが恩返しだと作業に専心した。
