2026年3月1日放送 21:00 - 21:50 NHK総合

NHKスペシャル
“太陽”を生み出せるか 史上最大の核融合プロジェクトに密着

出演者
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(オープニング)
”太陽”を生み出せるか 史上最大の核融合計画

無尽蔵のエネルギーが得られる核融合の開発にあたる国際機関ITERには、世界34か国が参加する。2030年代の稼働を目指しているが、大国の間で核融合をめぐる主導権争いが激化し、国際プロジェクトの存在意義が問われ始めていた。

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オープニング

オープニング映像。

”太陽”を生み出せるか 史上最大の核融合計画
核融合とはどんなエネルギーなのか?

2025年4月、核融合の心臓部にあたる炉心の建設作業が本格化していた。全長16.5メートルのセクターモジュールを9つ並べて炉心を作り上げる。核融合は核分裂とは異なり、太陽の内部で起こる反応。超高温と重力で原子核同士が融合し、膨大なエネルギーを発する。核融合は燃料1グラムから石油8トン分のエネルギーが得られ、発電時に二酸化炭素を排出しない。。建設室長を務める日本人メンバーの大前さんは、未知のエネルギーをコントロールできるのかといった不安も含め核融合を取り巻く現実をカメラに収めてほしいと話した。大前さんは、核融合炉の建設に関わる総合的なマネジメント業務を担う。中国、ロシア、アメリカなど外交では緊張関係にある各国とも調整を図るのが腕の見せどころだという。

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人類の飽くなき挑戦

東西冷戦下において、核融合は軍事技術として各国で秘密裏に研究が進められてきた。1985年の米ソ首脳会談では核融合の平和利用が提唱されたがどの国も核融合発電を単独で実現することはできず、不可能の壁を打ち破ろうと国際機関ITERが発足した。核融合の燃料は海水からとることができ、開発が成功すれば国際社会の安定につながる可能性がある。世界各国の目標は、2050年代には商業炉を稼働させ発電を普及させること。ITERは2030年代に実験炉の技術的な実証を達成し、国際的な指標を示すことが使命。課題克服に日本のエンジニアたちも挑んでおり、制作不可能と言われていたセクターモジュールのTFコイルは日本が作った。セクターモジュールは1つ目の設置は終えたが、2つ目以降は隣との距離を2ミリまで近づける必要があり、難易度は跳ね上がる。セクターモジュールを限界まで近づける難題は、現場に残されていた。

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核融合の課題

核融合の課題は少なくない。核融合は核分裂のような連鎖反応が原理的に起きないため原発事故のような暴走はないと言われているが、低レベルの放射性廃棄物を出す。またITERの建設予算は各国が共同で負担し、総額は例年1500億円を超える。2025年度、日本は全体予算の9.1%139億円を拠出した。各国が負担する建設コストは増加傾向にある。部品に修理が発生し、コロナウイルスの影響で資材の流通はストップ。当初の見通しでは核融合炉の運転はすでに始まっているはずだったが、大幅な遅れが発生していた。プロジェクトの立て直しを担う大前さんは、建設を早めるために予算の追加が必要となる状況を各国に認めてもらわなければならなかった。2025年5月に建設予算の追加を認めるべきか話し合いが行われたが、態度保留した国があった。

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独自の国家戦略

建設予算の追加について態度保留したアメリカは、独自の国家戦略を打ち出していた。AI開発には膨大な電力が必要となる。テクノロジー界の巨人たちの後押しを受けて全米に核融合スタートアップ企業が台頭し、2028年までに核融合発電を成し遂げると野心的な目標を掲げた。アメリカ議会では自国の利益を確保する仕組み作りが早急に検討され国際プロジェクトの存在意義すら問われたが、ITERアメリカ機関長のマッカーシー氏はいたずらに実用化を急ぐべきではないと警鐘を鳴らし、安全性や実用性を多角的に検証することが国際プロジェクトの意義だと訴えた。ITERに参加する中国は、核融合開発にアメリカ予算の2倍にあたる2300億円が年間で投入されると言われる。多くの中国系作業員がITERで働き、最前線の技術を吸収している。ITER副機関長のルオ氏は、中国は国家戦略として核融合大国を目指していることを語った。日本も独自の戦略を打ち立て、世界初の発電実証のための原型炉を国内に建設する計画を国が進めようとしている。

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国際プロジェクトをどう進めていくのか

過熱する競争と主導権争いの中、大前さんは核融合スタートアップ企業と協力関係を築こうとしていた。世界の競争原理とは逆に、ITERは長年開発してきた先端技術を積極的に公開した。大前さんは、民間企業とも交流を深めながら核融合発電の実現を早める新たな国際プロジェクトのかたちを模索していた。建設現場では、セクターモジュールの隣り合う距離を2ミリまで近づける困難な作業が始まった。傾きやズレの克服に求められる精度は100万分の1で、微細な調整が核融合の成否に関わるという。様々な国から集まったエンジニアたちは意見が食い違いながらも、協力してセクターモジュールの移動を成功させた。

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追加予算を決める最後の機会

今年度の追加予算を決める最後の機会が訪れた。態度保留していたアメリカ以外の国からも、建設計画が遅れたことに起因する不安の声があがった、。会議の合間を塗って、大前さんたちは政府代表団を建設現場に案内し、各国が力を合わせて大きな壁を超えた象徴のセクターモジュールを進捗の証として見せた。アメリカはITERの進捗を評価したが、会議の2日後に2026年度は予算を3分の1まで減らすとした大統領予算案を発表した。

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(エンディング)
エンディング

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