京都の料理では汁物だけでなく様々な料理にみそが使われている。特に京都発祥の白みそは多種多様な料理に重宝されてきた。白みそ作りの老舗では機械化されている部分もあるが、現在も白目大豆という豆のみを使用して白色を大切にする製法にこだわっている。豆を煮る際は湧き水を使用し、沸騰させて豆のアクを吹きこぼして味噌に色がつかないようにしている。こうして茹で上がった大豆と米麹・塩を混ぜ、米麹は甘さを引き立たせる為に一般的な米みその2倍以上使用している。熟成期間は7~10日と短く、麹の酵素の効果で米のデンプンが糖化して独特の甘みが生まれる。京都では行事のおりに白みそを用いるのが定番で、白みそを使用した正月の雑煮は家内安全や五穀豊穣を願って食す。