言論統制を強めているロシアで売られている架空の独裁国家を舞台に描かれている漫画が日本でも出版され話題となっている。ウクライナ侵攻開始から約1年8カ月。収束の兆しが見えない中、ロシアでは政府批判に対する言論統制が続いている。そのロシアで自費出版ながら異例のセールスを記録する漫画が今年日本で出版された。タイトルはサバキスタン=犬の国。登場人物のほとんどは犬。サバキスタンは同志相棒と呼ばれる独裁者が君臨する国の50年にわたる興亡を描いている。革命や反対派の弾圧、プロパガンダや歴史の改変が描かれている。旧ソ連やロシアの現在が連想される。物語は国家の栄華と美を誇示するため葬儀のリハーサルが華々しく行われるところから始まる。海外から訪れたジャーナリストにみすぼらしいところは見せないようにする様子などが描かれている。番組では漫画を製作したロシア人を取材。2人が描こうとしたのはロシアに対する批判ではないという。原作担当者は世界で起きていることの不条理さを犬のストーリーを通して見せたかったという。