アメリカ政府高官がロシアの侵攻を受けるウクライナがNATO(北大西洋条約機)への加盟を事実上断念したとの見方を示した。ウィトコフ中東担当特使は21日、公開されたインタビューでアメリカが提案するウクライナとロシアの30日間の停戦はそれほど遠い目標ではないと強調し実現に意欲を示した。その上でウクライナのNATO加盟についてはゼレンスキー大統領は加盟できないことをほぼ認めていると述べ事実上、断念したとの見方を示した。また、ロシアが一方的に併合したウクライナの領土については、「圧倒的多数がロシアの統治下に入ることを望んでいる」と主張しこの地域の扱いが交渉の重要な核心だと指摘した。アメリカは近く、サウジアラビアでウクライナ、ロシアの代表団とそれぞれ停戦に向けた協議を行う予定だが、領土の分割が議題となれば交渉の難航が予想される。