英国連邦首脳会議で、過去の奴隷制に対する謝罪や賠償を求められたチャールズ国王。演説では直接的な表現を避けたものの、「痛ましい側面」としたうえで「過去を変えることは誰にもできないが、その教訓を真剣に学び、いまだに続く不平等を正す。これに全力で取り組むことはできる」と話した。56カ国に及ぶ英国連邦を、どのように結束させていくのか。会議は過去の奴隷制の賠償について、今後も議論をすることで合意した。海外公務前半のオーストラリアでは、君主制に反対する人々から抗議の声が上がった。国会議事堂での演説後には、先住民族アボリジニのソープ上院議員から、罵声を浴びせられる場面もあった。後半に訪れたサモアでは、国や村を挙げて大歓迎。最終日に行われたお別れの式典では、雨が降るなか伝統舞踊が披露され、最後まで国王夫妻を楽しませようとする現地の人々の姿があった。式典も終盤に差しかかったころ、カミラ王妃の感情が大きく動いた瞬間があった。「カミラ王妃が笑い泣きをした」と一部の英国メディアが報じたことで、現地の人々に失礼だとの批判が噴出する事態に発展した。しかしそれから数日後、「その涙の理由が全く別のことだったのではないか」との報道が出始め、状況は一変した。