中国の特別行政区マカオのトップ行政長官の選挙が行われ最高裁判所にあたる終審法院の院長を務めた岑浩輝が選ばれた。岑氏は中国広東省出身で北京大学を卒業後、弁護士を務めその後、マカオに渡った。マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されてことしで25年となるが、中国本土の出身者が行政長官になるのは初めて。マカオは域内総生産のおよそ5割をカジノ観光産業が占めているが、コロナ禍の観光客の減少などで一時、収入が大きく落ち込み産業の多角化を進められるかが大きな課題。岑氏は当選後、一国二制度の方針を堅持するとしながらも国家の主権と安全を守り、経済の多元的な発展を推し進めると述べ、中国政府の意向に従いながら経済の立て直しを図る姿勢を強調した。