FRBは12日までの2日間、金融政策を決める会合を開いた。その結果、政策金利を現在の5.25%から5.5%の幅と、およそ23年ぶりの高い水準のまま据え置くことを決定した。FRBとしては、高い金利水準を維持することでインフレを抑え込むねらい。また、あわせて発表された会合の参加者による政策金利の見通しは、ことし2024年末時点で5.1%となった。政策金利の1回当たりの引き下げ幅を0.25%とすると、年内に1回の利下げが行われる想定。利下げの想定回数はこれまでの3回から減り、“インフレ率の低下が想定どおり進んでいない”という認識が示された形。これを受け、外国為替市場では、FRBが利下げを早い時期に始めるとの見方が後退し、日米の金利差が意識されて、円を売ってドルを買う動きが強まり、FRBの発表前に1ドル155円台後半だった円相場は、1ドル156円台後半まで値下がりした。一方、日銀はきょうから2日間、金融政策決定会合を開く。歴史的な水準の円安が物価に及ぼす影響を見極めながら、追加の利上げをどのように進めていくか検討することにしている。