利下げが見送られた。大和証券キャピタル・マーケッツアメリカの高橋諒至氏に話を聞く。高橋さんは「政策金利は5会合連続で据え置かれ、予想通りの結果。声明文では経済活動が堅調に拡大しているという文言と不透明感が緩和しつつあるという文言が削除された。FOMC参加者の中で景気に対する慎重な見方が広がっている。記者会見でパウエル議長は引き続き今後の政策はデータ次第と9月の利下げについて踏み込んだ発言は控えた。景気には慎重な一方、利下げには全く示唆しないという出方となり株式市場でやや失望売り。8月下旬にはジャクソンホール会議という経済シンポジウムがあり、パウエル議長が講演する。講演で利下げを示唆した後、9月のFOMCで利下げを開始するという見方も残っている。9月のFOMCまでにあと2回、CPIの発表があるが、6月のCPIではおもちゃや家電などで価格上昇がみられた。トランプ大統領が強烈に利下げを求めるなか、関税によるインフレが明確に顕在化してくればパウエル議長の金融政策は難しい舵取りを迫られる」などと述べた。