日本生命保険・今さんは22日のNY株式市場について「朝方発表された新規失業保険申請者数がほぼ市場予想通りの結果となり上昇して始まったが、ジャクソンホール会議を前にリスクを回避する姿勢が強まり、3指数は揃って下落した」と伝えた。ジャクソンホール会議の注目点については「パウエル議長が今後の利下げについて前回のFOMCの発言からさらに踏み込んだ発言を行うか注目される。アメリカでは7月の雇用統計で失業率が4.3%に上昇し、『サーム・ルール』に抵触したことから、景気悪化懸念が高まっており、FRBが景気下支えのために0.5ポイントの急速な利下げを行う可能性が取り沙汰されている。サーム・ルールは直近3ヶ月間の平均失業率が過去1年の最低値を0.5%上回ると”景気後退が始まった可能性が高い”とする統計的な経験則。必ずしも現在の景気サイクルに当てはまる訳では無いが、FRBの金融政策がより景気への配慮を強めたものになる可能性がある。7月の小売売上高が市場予想を上回る伸びを見せたこと、直近の新規失業保険申請者数が市場予想を下回ったことを受け、急速な利下げ期待は後退しつつあるが、金融市場は依然として9月会合での0.5ポイントの利下げを約25%織り込んでいる。パウエル議長が日本時間今夜行う講演の中で利下げの幅・ペースについて示唆を与えるような発言をするか注目される」と伝えた。