- 出演者
- 矢内雄一郎 大浜平太郎 パックン 平出真有 藤井由依 小川佳紀 今村卓
オープニング映像。
ダウ、ナスダック、S&P500、為替を伝えた。セクター別騰落率(29日)は、上昇率トップが「エネルギー」、最も下落したのが「情報技術」だった。
アメリカの4−6月期の実質GDP(国内総生産)の改定値は、前の期と比べ、年率換算で3%のプラスとなり、速報値から上方修正された。GDP改定値は速報値2.8%増加から変わらないとの市場予想を上回り、伸び率は前期から加速してる。GDPの約7割を占める個人消費が、2.9%のプラスと速報値2.3%プラスから上方修正されたことが寄与した。一方、設備投資は、4.6%プラス、住宅投資は、2.0%マイナスとそれぞれ速報値から下方修正となっている。
アメリカの新規失業保険申請者数は、23万1000人で前週から2000人減少した。2週ぶりの改善となり、市場予想を下回った。一方、失業保険を継続して受給してる人の数は186万8000人と前週から1万3000人増加してる。
- キーワード
- アメリカ新規失業保険申請者数
アップルがチャットGPTを手がける「オープンAI」への出資に向け交渉を進めていると29日にウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。ベンチャーキャピタルやマイクロソフトと共同で数十億ドル投資する計画だという。アップルは6月、iPhoneなどにチャットGPTを搭載すると発表していて、今回の出資交渉は、オープンAIの技術を将来も利用し続けるためとみられている。共同出資が実現すれば、オープンAIの企業価値は1000億ドル(約14兆5000億円)を超える見通しだという。
いわゆる1ドルショップを展開するアメリカの「ダラー・ゼネラル」の5−7月期決算は、純利益が1年前から20%減少し、売上高1株利益共に市場予想を下回った。業績低迷の背景については「主要顧客層が経済的な制約を感じている」と指摘してる。2025年1月期通期見通しも下方修正した。決算を受け「ダラー・ゼネラル」の株価は32%下落した。
- キーワード
- ダラー・ゼネラル
アメリカの家電量販店大手「ベスト・バイ」の5−7月期決算は、1年前から売上高が減少した。ただ、コスト削減などが功を奏して純利益は増加し、調整後の1株利益も市場予想を上回っている。また、既存店売上高は、2.3%。減少したものの市場予想ほど悪化しなかった。2025年1月期通期に関しては、調整後の1株利益の見通しを引き上げてる。これを受け、「ベスト・バイ」の株価は、14.1%上昇した。
- キーワード
- ベスト・バイ
ニューヨーク証券取引所から大和証券CMアメリカ・高橋諒至が解説。29日のニューヨーク株式市場について、「エヌビディア」の決算発表という重要イベントを通過し、午前中は事前に売られていた成長株を買い戻す動きが強まったが、午後に「エヌビディア」が下げ幅を拡大したことで、AI(人工知能)株の一角が売られた。成長株の寄与度が大きいナスダックはマイナス圏で引けている。一方、GDP(国内総生産)が市場予想を上回ったほか、インフレ指標が予想を下回り、ソフトランディング期待から景気敏感株が買われている。エネルギー株や消費関連株の上昇を受け、ダウは最高値を更新した。「エヌビディア」の株価急落の背景について、決済発表前に株価が上昇しており、事前に期待値が高まっていたことが下落の要因とみてる。決算後、アナリストの1株あたり利益の予想は、切り上がっており、業績面では割安感が強まってる。決算自体は堅調だった。次世代半導体「ブラックウェル」について、11月−2025年1月期に売上高が数十億ドルに達するとしたほか、来年以降の販売も一貫して強気だった。「ブラックウェル」の開発の遅れが一部で報じられ、決算発表での1つの焦点だったが、影響がそれほど大きくないと分かったことは朗報だと考えてる。
金利、商品、欧州株式などを伝えた。
ゲストの丸紅経済研究所・今村卓、岡三証券・小川佳紀を紹介。アメリカの新規失業保険申請者数は、前週より2000人減少した。小川は、「ほぼ市場予想水準の内容。8月の株式市場が大きく混乱した要因が、雇用統計。雇用関連の指標には関心が高い。雇用の指標は実体経済から遅れてくる遅行指標。景気に先行する先行指標はISM製造業景気指数等がある。ISM製造業景気指数は1年半ほど前から景気減速を示唆してる。雇用の数字は遅れてくるもの。今後も雇用に関する指標が注目されてくるが、遅れてくる指標として冷静に見る必要があるのでは。8月のマーケットの反応は過剰との印象もある」などと解説した。
各国の為替の値を伝えた。
三井住友信託銀行・山下さんはきょうのドル円予想レンジを144.60~145.60円とし、「アメリカの第2四半期のGDP改定値で個人消費を始めとした経済の底堅さが確認されたことを背景に金利が上昇し、対円・対ユーロを中心に為替は小幅にドル高が進んだ。本日はPCEの発表を控えるが、足元でFRBの焦点がインフレ→雇用の減速に移っており、夏休みシーズンで市場参加者も少ない状況のため、来週の雇用統計などの指標を前に様子見姿勢が強くなる展開を予想する」と話した。注目ポイントにはジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言「The time has come」を挙げ、「過去のFRBの利下げ局面における利下げ当日を0とした時の前後120営業日を対象としたドルインデックス・ユーロドルの平均変化率を示したグラフを見てみると、ドル円は明確な傾向が見られないためグラフは表示していないが、ドルインデックスとユーロドルでは利下げ開始の約1カ月前から利下げ当日にかけドル安が進む傾向があることがわかる。利下げ開始前にドル安が進む背景としてはFRBと市場とのコミュニケーションの中で利下げ開始のコンセンサスが形成され、事前に米金利低下・ドル安など利下げに備えた市場織り込みが進み、実際に利下げが行われると事実を確認後、一部ポジション改正が行われやすいためと考えている。今年に入ってからのドルインデックス・ユーロドルの推移を見てみると、先日パウエル議長がジャクソンホール会議で『政策調整の時が来た』と発言したことで9月FOMCでの利下げの確度が高まり、今月すでに4%弱のドル安が進んでいる。これは先程示した過去の利下げ局面と比較しても相当大きな動きとなっていることに加え、すでにジャクソンホール会議に向け先んじて市場織り込みが進んだとも解釈することができる。9月FOMCまでまだ少し時間があるが、先んじて進んだドル安に巻き戻しの動きが起こる可能性があると考えている」と話した。
10年国債の値を伝えた。
- キーワード
- 国債
29日の世界の株価、株式先物の値を確認した。
- キーワード
- 中華人民共和国国家統計局
小川さんは日経平均予想レンジを38,100円~38,500円とし、「昨晩のアメリカ市場では決算発表を受けエヌビディアが大幅安となったが、これはすでにきのうの日本のマーケットで織り込み済みだと思う。ただ一方で来週以降は雇用統計始めアメリカの金融政策を大きく左右するような重要イベントが多いため、きょうに関しては様子見ムードが強い1日になると思う」と話した。また、注目ポイントには「配当株の投資戦略を整理」と挙げ、「来週から9月相場入りということで、3月決算企業の空間配当取りの動きが活況になると予想される。ただ、一括りに配当取りと言っても投資戦略は様々。具体的には配当利回りの高い”高配当株”、減配せず増配または配当維持を続ける”累進配当株”、数年に渡り増配を続ける”連続増配株”を狙う戦略がある。各配当戦略に関する8月の推移で特に注目なのは連続増配株。8月5日の急落を取り戻し、7月末の水準を回復する堅調なパフォーマンスとなっている。この指数は継続して増配する企業70社を対象とした指数。連続増配株を採用している企業の特徴としては、30年以上連続増配を続ける『花王』をはじめとし、配当利回りは高くないが安定した業績の拡大に伴い配当を緩やかに積み増し続けているところ。こういうところは長期投資により向いていると言える。特に今後各国腫瘍銀行が利下げに向かって長期金利が低下する局面では、より有効な戦略になると思う。アメリカで25年以上連続して増配を続けている企業で構成されるS&P500の”配当貴族指数”とS&P500の相対的なパフォーマンスを見てみると、2000年以降の長期で振り返ると10年債利回りが低下する局面では配当貴族指数が優位になる傾向がある。今後は日本だけではなく、アメリカでも連続増配株が脚光を浴びる可能性がある。短期的にはどうしても株価の下落により配当利回りの上昇、高配当株が注目されがちだが、配当利回りだけにとらわれること無く、業績・配当報酬などの安定性を踏まえて個別企業を選別するという投資戦略も重要」と話した。
きのう中国の習近平国家主席は、アメリカのサリバン大統領補佐官と北京で会談し、「中米関係の安定と健全で持続可能な発展への中国の取り組みは変わらない」などと述べた。またバイデン大統領と数週間以内に電話会談する計画についても協議した。サリバン氏は会談後の会見で、「米中対立について責任を持って管理することを協議し前進があった」と明らかにした。
29日、イギリス政府はイギリスが新たに加盟したTPPが、発効に必要な6カ国以上の国内手続きが済んだとして、12月15日までに発効すると発表。日本をはじめ、参加する11カ国は去年、イギリスの加盟を承認していた。TPPはアメリカの離脱後に残った11カ国で2018年発効し、新規加盟はイギリスが初めてだ。
- キーワード
- 環太平洋戦略的経済連携協定
「NTT」と「中華電信」は、NTTを中心に開発を進める次世代の情報通信基盤「IOWN」を開通させた。「IOWN」が国際間でつながるのは初めてだ。「IOWN」は光を使った通信技術で、電気の信号を光に置き換えることで消費電力を100分の1に抑え、ほぼ遅延のない通信を実現する。今後は両社で実用化を進め、海外展開の足がかりにする考えだ。
メルカリが、新たな越境EC事業を台湾で開始すると発表。これまではメルカリに出品された商品を海外から買うには、現地の会社が運営する購入代行サービスのサイトを通して行われていたが、今後は台湾版メルカリのサイトから直接買うことができるようになる。海外ユーザーに自社のサービスを知ってもらうきっかけにすることを狙う。今後、台湾の他にもさまざまな国や地域で越境EC事業を広げていく考えだ。
きょうの予定について伝えた。