没後60年となったジョン・F・ケネディ元大統領について。過去の大統領の支持率を調べる世論調査では、最新の調査でケネディ氏の支持率は90%に達したという。在任中の支持率は就任当初は高かったが徐々に低下し、暗殺される頃には60%の大台を割り込んでいたという。没後の再評価の背景には、ジャクリーン夫人や弟のロバートがアーサー王伝説のキャメロットに例えて偶像化した影響があると指摘されている。ただ没後には女性関係にだらしなかったことや病歴を隠していたことなどが明らかになり、ベトナム戦争で枯葉剤を使った軍事作戦を承認したことへの批判もあるという。過去の大統領選で伝説化したケネディ人気が利用されたこともあり、次回大統領選では甥のロバート・ケネディ・ジュニア氏の立候補が注目され、バイデン氏とトランプ氏の高齢者対決にうんざりした若い層からの指示を取り付ける可能性は十分あるとのこと。ケネディ人気について高橋氏は、理想を掲げてその途中でこの世を去ったことが大きく影響しているとし、ウクライナ情勢や中東情勢で揺れる現代社会においてケネディならどうしたかという夢想を多くの国民に抱かせるのだろうなどと述べた。ケネディは不完全な人間であったが、自らの理想に人々を共感させる天与の才があったとし、今後も多くの人々を魅了し続けるだろうとした。