パリから中継。イタリアの移民対策について野原直路が解説。メローニ政権はEU域内のアルバニアの施設に収容される可能性があるとを示すことで、渡航の動機を減らして長期的に密航の減少に繋げたいと説明している。フランスやドイツなどEU各国では右派政党が躍進して、多くの国が国境管理や不法移民の送還の強化などより厳格な移民政策に舵を切りつつある。こうした中でヨーロッパでは移民の第三国移転の計画に関心が示されており、専門家は今後同様の政策が広がっていく可能性があると指摘している。外国への施設の建設はこれまでにも試みはあったものの、司法や人権問題との狭間で壁に直面したケースもある。イギリスではルアンダと協定を結んで移民などの送還を行おうとしたが、人権団体から裁判を起こされた上、政権交代によって計画は撤回された。今回のイタリアの取り組みも司法当局からは収容者の移送を巡って政府とは異なる判断も下されている。イタリアの裁判所は最初にアルバニアに移送された12人について出身国が安全とは言えず、国に送還された場合に国に危険を及ぼす可能性があると判断し、移民達は数日後にはイタリアに送られることになった。メローニ首相は裁判所の判断を厳しく批判して控訴する方針を示しており、計画を続行するとしている。