アメリカで1965年に誕生したピックルボール。バドミントンサイズのコートを使って、卓球のラケットより一回り大きいパドルを使い、ネットを挟んで、ボールを打ち合う。コロナ禍でも気軽にできるスポーツとして人気が広がり、競技人口は近年、890万人に急増した。ロサンゼルスにあるピックルボールクラブには、毎日のように、未経験者が訪れるという。試合は、11点先取したほうが勝ちだ。未経験者でもサーブが決められるなど、早く達成感を得られ、心が折れないのがポイントだという。ピックルボールの用具を製作・販売する会社を立ち上げたドリアンさん。去年から販売を始め、パドルのデザインを増やし、アパレル部門の展開にも乗り出した。アメリカ全体のパドルとボールの売上は、3年前の約6倍の約450億円に激増している。去年12月、ジョージア州にオープンした屋内型コート。2フロアに、32面のピックルボール専用コートを備え、その規模は世界最大だという。この施設は、10年以上空きテナントになっていた大型ショッピングモールのデパート跡地にオープンした。ショッピングモールの大型店舗跡に、ピックルボールコートがオープンする動きは、アメリカ各地で拡大している。日本では、2015年に、日本ピックルボール協会が創立され、これまで約5000人がピックルボールのイベントなどに参加しているという。日本でも、地域活性化の一手段としても広がりを見せる可能性がある。