2012年の大統領選の直前に米国を襲ったハリケーン。このとき、オバマ政権の迅速な対応が評価され再選につながった。10月に起こるこうした予期せぬ波乱「オクトーバーサプライズ」。選挙直前に情勢を大きく動かす。今年も9月、10月とハリケーンが甚大な被害をもたらした。ハリス氏は被災地を訪問し支援物資を手渡しするなど副大統領として対応に追われたが、実はハリス氏に先んじて被災地に入ったのはトランプ氏だった。両者の動きについて、米国政治に詳しい前嶋和弘教授はトランプ氏は最初に被災地に乗り込んでいってバイデンとハリスは何もやっていないとPRしたとコメント。ここにきて支持が伸び悩むハリス氏。背景には民主党が票田としてきた黒人からの支持をつかみ切れていない現状もある。特に50歳未満の黒人男性では49%にとどまっている。激戦州の1つ、人口の3割を黒人が占めるジョージア州。建設会社を経営する男性もかつてはオバマ大統領に期待したこともあったというが、今回は間違いなくドナルド・トランプとコメント。こうした状況に月曜日、ハリス氏が新たに打ち出したのは黒人男性向けに特化した公約。黒人起業家向けの融資や黒人男性の資格取得の支援などが柱。最終盤での票の積み増しを狙い攻防が激しさを増している。