米国・次期トランプ政権で実業家のイーロンマスク氏が政府の支出削減を検討する組織のトップに起用されると発表された。宇宙ロケットから電気自動車まで数多くの分野で常識を破ってきた実業家が、政府の仕事に乗り出す。選挙戦でトランプ氏を支持してきたマスク氏はみずからが行う署名に応じた有権者に、毎日1人ずつ抽せんで100万ドルを配布。トランプ氏との蜜月ぶりが際立っていた。イーロンマスク氏「政府の支出はすべて税金だ。皆さんの金は無駄にされていて、それを正す」。今回、トランプ氏は声明で「重要なのは政府の支出の膨大なむだと不正を排除することだ」としていて、民間の視点から、財政健全化を目指す姿勢を示すねらいもあると見られる。米国・次期トランプ政権で国防長官には元軍人で保守系テレビ局の司会者、ピートヘグセス氏を起用。CIA中央情報局の長官に前トランプ政権国家情報長官・ジョンラトクリフ氏も発表した。いずれもトランプ氏を支持してきた人物で、政権の骨格を自身に近い人物で固める姿勢を鮮明にしている。トランプ氏はこのあと、ホワイトハウスでバイデン大統領と会談する。政権移行に向けて協議する見通し。