命日、樹里さんが事故現場に向かった。夫や、事故で重傷を負った義妹らも一緒だ。樹里さんらに気づいた近所の男性が話しかけた。事故当時、男性の息子が義弟の救助を手伝ったという。樹里さんが気づいたのは、紫と白の花束。樹里さんは、心情伝達を通じて、義父母が好きだった花の色を加害者に伝えていた。花が手向けられていたのは、2人が亡くなった場所から、40メートル離れた所だった。花を手向けた場所などについて、加害者に取材を申し込んだが、今後の自身と家族の生活のため、取材には応じられないと返事があった。手向けられていた紫の花は、スターチス。花言葉は、途絶えぬ記憶だ。樹里さんには、加害者には、交通事故を忘れないでほしいし、そのためにも、年に一度は、ここに来てもらいたいなどと話した。