日本人としては史上6人目となる「ノーベル生理学・医学賞」に選ばれた大阪大学の坂口志文特任教授(74)。きのう共同研究者である妻・教子さんとともに会見に臨んだ。教子さんへの感謝を口にした坂口さん。坂口さんの「素敵だと思うところ」について聞かれた教子さんは「おっとりした性格。静かで。そういったところが気に入っている。私にないところです」と話した。1951年に滋賀県で生まれ京都大学へ進学した坂口さん。「本当にやりたい研究は何か?」を突き詰め、京都大学大学院を中退し愛知県がんセンターへ。そこで出会ったのが妻・教子さん。その後夫婦で渡米し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した「制御性T細胞」を1995年に発表した。今では“免疫学最後の大発見”とされる「制御性T細胞」だが、当時は「免疫反応をいかに作り出すか」が主流。免疫反応にブレーキをかける坂口さんらの研究は異端とされた時代も。その不遇の時代を30年もの間支え続けたのが妻・教子さんだった。その後もアメリカや日本の大学などで研究を続け、多くの賞を授与されるまでに。今回のノーベル賞につながった。ノーベル賞の授賞式は12月10日にスウェーデンのストックホルムで行われる。