東京五輪パラリンピック大会組織委員会・森喜朗前会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言。東京五輪開催を目の前にして、女性蔑視発言をめぐる問題が国内外から批判を受けた。そこで新設されたジェンダー平等推進チームのリーダーに、小谷実可子氏が抜擢された。小谷氏はジェンダー平等を働きかけ、男女での選手宣誓などにつながったという。IOCジェンダー平等D&Iコミッション委員・小谷実可子氏は「あの立場がなかったら、私は今でも五輪はアスリートたちの競技の祭典としか思っていなかった。東京2020大会のあの一件が、女性にも平等に権利やポジションを与えなければいけないという教訓になった」と話した。パリ五輪では初の男女同数開催となったが、まだまだ課題はあるという。小谷氏は「厳密にいうと、参加する男女のアスリートだけが同じ数になった。本当はコーチや技術役員などが50:50になった時が、本当の意味でのジェンダーバランス。そうなった時には男女平等という言葉がいらなくなる」と語った。