ゾウが1頭もいなくなった動物園が相次いでいる。ゾウから見えてきた変わりゆく動物園のイマを徹底取材した。大阪市の天王寺動物園には約170種類、1000の動物が飼育されているが、先月新たな人気者がやってきた。それは今月デビュー予定のマレーシアゾウ3頭。一般公開は今月中旬以降だが、ひと足早くトレーニングのため屋外に出てきていた。園では8年ぶりのゾウの展示となる。天王寺動物園・今西隆和獣医師は「泥遊びが好きなんで。皮膚が弱いので泥パックしていると、人間でいうUV、日焼け止めの効果もあるので、彼らはよくするんです」と話した。天王寺動物園ではゾウ3頭を迎えるために約45億円を投じて国内最大級のゾウエリアを整備した。
動物園の“顔”ともいえるゾウにある異変が起きている。それは「ゾウの飼育頭数の減少」。現在日本の動物園で飼育されているゾウの数はピーク時の141頭から106頭にまで減少(日本動物園水族館協会調べ)。なぜゾウが減少しているのか、その答えを探るため取材班が訪れたのは去年7月にアジアゾウ4頭をインドから新たに迎えた兵庫県の姫路セントラルパーク。姫路セントラルパークによるとゾウが来てから来園者は1割ほど増えたそう。ただ、ゾウを飼育するためには集客以外の目的も必要だそう。姫路セントラルパーク・中村温子さんは「研究目的、繁殖目的で入れさせていただいているので、なるべく自然に近い形と自然に近い食べものを食べさせて、より繁殖につなげていく努力が必要です」と話した。絶滅危惧種であるゾウは1975年に発効したワシントン条約で商業目的での取引が禁止に。海外から日本に連れて来るには必ず繁殖や研究目的でなくてはならない。また、ゾウの生態に合った群れで過ごせる広い飼育場など、厳しい条件も課されるようになり、姫路セントラルパークでは5億円をかけて飼育スペースを整備した。ゾウはエサも規格外で、コメはインドから輸入しているという。ゾウ1頭の食費は1日約2万円かかり、展示スペースの砂は毎月約10万円かかっているという。健康管理も重要で、飼育員は直接ゾウの口にエサを与えている。中村さんは「口の中のチェックです。色を見たり歯を見たり。ここまで大きくなると病院に連れて行くのがまず無理ですよね。(病気に)なる前にいち早く気付けるように、うんちの状態を常に確認しながら集めて掃除している」と話した。
ゾウの飼育を断念した動物園も相次いでいる。岡山県にある池田動物園が取材に応じてくれた。池田動物園では10年前、インドゾウのメリーが死んでからゾウがいない状態が続いている。飼育担当だった清水拓矢さんに理由を聞くと、「飼育ノスペースを確保しなければいけないっていう、それはなかなか難しい。ゾウをとるのか他の動物たちをとるのかというのもある」と話した。ゾウを飼育する場合、いまの飼育スペースを約10倍に広げる必要があり、その費用は想定で数億円に及ぶ。ゾウのための施設整備が困難なことから池田動物園では新たなゾウの誘致を断念した。ゾウをあきらめる代わりに今いる動物たちを身近に感じられる園作りを目指している。
ゾウが1頭もいなくなった動物園が相次いでいるが、姫路セントラルパークではある希望があった。これまであまり例がない日本国内でのゾウの繁殖。成功すれば大きな意味を持つ。姫路セントラルパーク・中村温子さんは「プレッシャーもある。押しつぶされないようにしないと」と話した。日本動物園水族館協会・成島悦雄顧問は「1頭あたりそれなりの面積が必要とすると、大きな動物園でないとゾウは飼えない」と話し、「ゾウの飼育は大規模な動物園が担い、小規模の動物園では日本に生息する動物の保護をするなど、役割分担が今後も進んでいく」と指摘した。
動物園の“顔”ともいえるゾウにある異変が起きている。それは「ゾウの飼育頭数の減少」。現在日本の動物園で飼育されているゾウの数はピーク時の141頭から106頭にまで減少(日本動物園水族館協会調べ)。なぜゾウが減少しているのか、その答えを探るため取材班が訪れたのは去年7月にアジアゾウ4頭をインドから新たに迎えた兵庫県の姫路セントラルパーク。姫路セントラルパークによるとゾウが来てから来園者は1割ほど増えたそう。ただ、ゾウを飼育するためには集客以外の目的も必要だそう。姫路セントラルパーク・中村温子さんは「研究目的、繁殖目的で入れさせていただいているので、なるべく自然に近い形と自然に近い食べものを食べさせて、より繁殖につなげていく努力が必要です」と話した。絶滅危惧種であるゾウは1975年に発効したワシントン条約で商業目的での取引が禁止に。海外から日本に連れて来るには必ず繁殖や研究目的でなくてはならない。また、ゾウの生態に合った群れで過ごせる広い飼育場など、厳しい条件も課されるようになり、姫路セントラルパークでは5億円をかけて飼育スペースを整備した。ゾウはエサも規格外で、コメはインドから輸入しているという。ゾウ1頭の食費は1日約2万円かかり、展示スペースの砂は毎月約10万円かかっているという。健康管理も重要で、飼育員は直接ゾウの口にエサを与えている。中村さんは「口の中のチェックです。色を見たり歯を見たり。ここまで大きくなると病院に連れて行くのがまず無理ですよね。(病気に)なる前にいち早く気付けるように、うんちの状態を常に確認しながら集めて掃除している」と話した。
ゾウの飼育を断念した動物園も相次いでいる。岡山県にある池田動物園が取材に応じてくれた。池田動物園では10年前、インドゾウのメリーが死んでからゾウがいない状態が続いている。飼育担当だった清水拓矢さんに理由を聞くと、「飼育ノスペースを確保しなければいけないっていう、それはなかなか難しい。ゾウをとるのか他の動物たちをとるのかというのもある」と話した。ゾウを飼育する場合、いまの飼育スペースを約10倍に広げる必要があり、その費用は想定で数億円に及ぶ。ゾウのための施設整備が困難なことから池田動物園では新たなゾウの誘致を断念した。ゾウをあきらめる代わりに今いる動物たちを身近に感じられる園作りを目指している。
ゾウが1頭もいなくなった動物園が相次いでいるが、姫路セントラルパークではある希望があった。これまであまり例がない日本国内でのゾウの繁殖。成功すれば大きな意味を持つ。姫路セントラルパーク・中村温子さんは「プレッシャーもある。押しつぶされないようにしないと」と話した。日本動物園水族館協会・成島悦雄顧問は「1頭あたりそれなりの面積が必要とすると、大きな動物園でないとゾウは飼えない」と話し、「ゾウの飼育は大規模な動物園が担い、小規模の動物園では日本に生息する動物の保護をするなど、役割分担が今後も進んでいく」と指摘した。
