内陸に乾燥した土地が広がる中央アジアでは水は貴重な資源。その中央アジアで鍵を握るのがタジギスタン。国土の約9割が山岳地帯、世界有数の氷河が広がり中央アジアの水源の約6割が集中している。電力の98%を水力発電で賄うタジギスタン、豊富な水資源を活用するためダムの建設が行われている。タジギスタンでは氷河が広がるがこの50年で30%が消失したとされる。減り続ける水資源を有効活用するためにもダムの役割が期待されている。水力発電の電力は周辺国にも輸出され、今後水量が減ればその影響はタジギスタンに留まらない。タジギスタンの氷河を源流とするアムダリア川はウズベキスタン・トルクメニスタンの農業を支えているが、アフガニスタンが巨大運河の建設を始め一部が既に完成、ウズベキスタンやトルクメニスタンに影響が出かねない。ウズベキスタンの専門家はアフガニスタンにも取水の権利はあるとしながらも、連携なしに計画が進んでいることが問題だと指摘する。一方、タリバンの暫定政権はあくまで開発を続けていくとアフガニスタンのメデイアでは報じられていて、懸念が高まっている。