ダイニチ工業の年商は196億円、従業員数は500人。売上の7割以上を暖房器具が占める。中でも国内トップクラスのシェアを誇るのが石油ファンヒーター。灯油の燃焼にはダイニチ工業独自の技術が詰まっているという。灯油は40℃以上にならないと火がつかない比較的燃えにくい液体燃料。灯油は気化器に送られるとヒーターによって温められて液体からガスへと変化する。これをノズルから吹き出して着火する。気化器の吹き出し口近くには温度センサーが取り付けられている。着火に最適な280~300℃にコントロールされている。繊細な熱のコントロールがスムーズな着火と匂いの少ない青い炎を生み出している。