きょうのゲストは日興リサーチセンター・主任研究員の藤原さん。きょうのテーマは「国内株式ファンド、人気&パフォーマンスランキング」。国内外の株式指数の主なリターンを確認。この10年を振り返ると2020年度のリターンは前年度末のコロナショックからの回復もあり、国内・海外ともに大幅上昇した。2023年度のTOPIXはその時に匹敵する大きな上昇となっている。これには様々な要因があるが、特に昨年末に取りまとめられた「資産運用立国実現プラン」がある。このプランは「販売会社・アドバイザーによる顧客本位の業務運営の確保」「家計の安定的な資産形成」「資産運用業の高度化、アセットオーナーの機能強化」「企業の持続的な成長、金融・資本市場の機能向上」と目指す。東証では昨年3月末にプライム市場とスタンダード市場に上場する企業に対し資本コスト・株価を意識した経営の実現に向けた対応を要請している。この施策を受け、取り組みを開示する企業が増えつつあり、2月末時点ではプライム市場に上場する企業の約半数が取り組み状況を開示している。とりわけPBRが1倍未満かつ時価総額が1,000億円以上の企業が積極的。取り組みを開示している企業は開示していない企業の株価より相対的に優位というリポートもあるように、企業価値向上に向けた姿勢が投資家に評価されている。
国内株式ファンドの人気が高いファンド・パフォーマンスが良好なファンドについて。2023年度の資金流入が多かったファンドを見てみると、全般的に配当利回りの高さや株価の割安度に着目するファンドに投資する人が多かったことがわかる。資本コスト・株価を意識した経営を通じて企業価値の向上につながる取り組みが広がっていくことへの期待感もあり、バリュー運用を行うタイプのファンドに人気が高かったと思われる。「日本好配当リバランスオープン」はこの1年で1,560億円の純流入があった。日経平均500種を投資対象銘柄とし、その中から予想配当利回りの高い上位70銘柄に投資。最新状況を見てみると、投資先の業種は化学・不動産業・サービス業などの比率が高くなっている。また、ポートフォリオの状況を見てみると、予想配当利回りが3.87%で東証プライム市場の平均を大きく上回っている。2023年度のリターンが高かったファンドを見てみると、配当利回りの高さや株価の割安度に着目するファンドのリターンが高かった事がわかる。資本コストや株価を意識した経営の推進など、市場改革の期待感から相対的に低PBR企業の株価が良好だったと思われる。1位の「ダイワ金融新時代ファンド」の1年間のリターンは66.2%と好調。金融ビジネスの拡大において成長ができる企業に投資を行っていたが、金融セクター銘柄では利益拡大や競争力の高さに着目して銘柄を選定している。また、金融関連銘柄では新規参入のビジネスと既存企業のシナジー効果の大きさや、金融ビジネスの変革を収益機会とする企業に着目して銘柄を選定している。投資先企業は銀行業・保険業などの割合が高くなっているが、金融ビジネスとのシナジー効果が期待されるフィンテック銘柄を含む情報通信銘柄も組み入れている。今年度注目の国内株式ファンドは資本コスト・株価を意識した経営の促進など市場改革に対する高い期待感は今後も続くとみられるため、引き続きバリュー運用を行うタイプのファンドに注目。来週はR&I格付け情報センターの岡忠志氏に「投信レーティングを活用した商品選び」について解説いただく。
国内株式ファンドの人気が高いファンド・パフォーマンスが良好なファンドについて。2023年度の資金流入が多かったファンドを見てみると、全般的に配当利回りの高さや株価の割安度に着目するファンドに投資する人が多かったことがわかる。資本コスト・株価を意識した経営を通じて企業価値の向上につながる取り組みが広がっていくことへの期待感もあり、バリュー運用を行うタイプのファンドに人気が高かったと思われる。「日本好配当リバランスオープン」はこの1年で1,560億円の純流入があった。日経平均500種を投資対象銘柄とし、その中から予想配当利回りの高い上位70銘柄に投資。最新状況を見てみると、投資先の業種は化学・不動産業・サービス業などの比率が高くなっている。また、ポートフォリオの状況を見てみると、予想配当利回りが3.87%で東証プライム市場の平均を大きく上回っている。2023年度のリターンが高かったファンドを見てみると、配当利回りの高さや株価の割安度に着目するファンドのリターンが高かった事がわかる。資本コストや株価を意識した経営の推進など、市場改革の期待感から相対的に低PBR企業の株価が良好だったと思われる。1位の「ダイワ金融新時代ファンド」の1年間のリターンは66.2%と好調。金融ビジネスの拡大において成長ができる企業に投資を行っていたが、金融セクター銘柄では利益拡大や競争力の高さに着目して銘柄を選定している。また、金融関連銘柄では新規参入のビジネスと既存企業のシナジー効果の大きさや、金融ビジネスの変革を収益機会とする企業に着目して銘柄を選定している。投資先企業は銀行業・保険業などの割合が高くなっているが、金融ビジネスとのシナジー効果が期待されるフィンテック銘柄を含む情報通信銘柄も組み入れている。今年度注目の国内株式ファンドは資本コスト・株価を意識した経営の促進など市場改革に対する高い期待感は今後も続くとみられるため、引き続きバリュー運用を行うタイプのファンドに注目。来週はR&I格付け情報センターの岡忠志氏に「投信レーティングを活用した商品選び」について解説いただく。