ヨーロッパでは、海外投資を呼び込む「ゴールデン・ビザ」の廃止の動きが出ている。ゴールデン・ビザとは、投資額に応じてその国の居住権などが与えられる制度で、各国の都心部の住宅価格の高騰や安全保障への懸念から、廃止の動きが広まっているという。スペインでは50万ユーロ以上(8000万円余)の投資などを条件に、一定期間の滞在・就労許可が与えられてきたが、不動産投資によりバルセロナなど不動産価格が高騰し、制度への批判が強まり今月廃止に至った。また、アイルランドも住宅不足や家賃価格の高騰深刻化から、去年停止になったという。イギリスでは、ロシアの大富豪のオリガルヒが精度を利用して不動産投資し、資金洗浄に利用していたことから、廃止となった。ウクライナ侵攻で経済制裁対象となったアブラモビッチ氏は、複数の豪邸を所有しているとされており、ゴールデン・ビザ精度では資金の出所がほとんど審査されておらず、悪用されていたと指摘され廃止となった。