消費者庁によるダークパターンの事例では、商品の大幅な値下げを強調しているが通常価格が虚偽である可能性があった。消費者を騙すダークパターンが今社会問題となっていて、被害総額は1兆円以上と言われている。インターネットで購入したホワイトニングジェルについて20代男性に話を聞いた。男性の母親がTikTokで動画を見ていた際、画面に広告が表示され注文した。男性によると、初回980円と書いてあったものが届いたときには約8000円くらいだった。商品購入を申し込むページを見ると「初回1本」と書かれているものの「ホワイトニングジェル2本」とも表示。実際届いたのは3本。また、サイトでは在庫の数やキャンペーン終了までのカウントダウンが表示。「Webの同意を考えようプロジェクト」が去年8月に行った調査では、ダークパターンを経験したことがある人の割合は86.2%。年間の被害総額は最大で約1兆6760億円と推定。消費者庁は実態調査を実施した。最も多かったのは事前選択と呼ばれるタイプ。購入者の意に沿わないにもかかわらず、販売者側が購入してほしい商品が最初から選択されてしまっているケースだ。虚偽である可能性のある口コミを掲載する事例もある。消費者庁新未来創造戦略本部の今中厚志特任研究員は「巧妙な引っかけがたくさんある」などと説明。