イギリス・チャールズ国王はカナダ議会の開会式で歴史的なスピーチを行い、カナダの民主主義と主権の重要性を強調した。イギリスの国王が君主のスピーチを行ったのはほぼ50年ぶりで、アメリカとカナダが緊張状態にある時に行われた。国王夫妻列席のもと軍のパレードが行われた。一般的にカナダ人はイギリス王室には関心が薄いが、今回の国王の訪問はトランプ大統領の貿易戦争やカナダ併合発言の中、目に見えるカナダへの支持表明となった。議事堂の中で国王夫妻はカナダの先住民を代表するオタワリバーシンガースの演奏に迎えられた。上院では君主のスピーチが行われ、国王は慎重に言葉を選んでカナダの主権を強調した。国王はスピーチの一部をフランス語で行った。国家の元首としての役割を「王冠は長い間、カナダの団結の象徴で安定と過去から現在への継続性を表している。王室は誇りを持って今日のカナダを象徴する豊かさと力強さを支持する」と述べた。国王のメッセージはカナダでは外交的綱渡りだが、国王は明確かつ率直にカナダは主権国家であり、その国家としてのアイデンティティーは誇りであり守られなければならないと述べた。国王のカナダ訪問は24時間足らずだったが、いま友人を必要としている国と新しい首相に支持を表明する旅となった。