イランの大統領選の決選投票は5日に投票が行われ、内務相は改革派・ペゼシュキアン元保健相が、約1600万票を獲得し当選したと発表した。対する保守強硬派・ジャリリ氏は、約1300万票だった。今回の大統領選挙では、反米で保守強硬派の現体制を支持する保守派から5人が立候補を認められた一方、改革派から唯一認められたペゼシュキアン元保健相は、知名度の低さから苦戦が予想されていたが、選挙戦を通じて現体制に不満を持つ有権者からの支持を広げてきた。ペゼシュキアン元保健相は、欧米との対話に前向きな姿勢を示していて、経済制裁の解除に向けて核合意の立て直しの重要性を訴えている。イランでは、重要政策の決定権は最高指導者・ハメネイ師が握っているが、ペゼシュキアン新政権が欧米との関係改善に向けて外交にどのような変化をもたらすことができるのか注目される。