約10年前過激派組織ISと当時のアサド政権が激しい内戦を繰り広げた中東シリアからは600万人を超える人々が国外に避難しヨーロッパに押し寄せた。ドイツの当時のメルケル首相は移民として受け入れたがハンガリーは国境に有刺鉄線を張り巡らせるなど各国対応は分かれた。ドイツの倫理的なリーダーシップは称賛されたが数か月後ドイツを含むEUは移民流入を抑制するため大金を伴う合意をトルコと結んだ。メルケル首相は国境を開く前にやってみせるとしたがアフガニスタンなどから100万人以上が逃れブダペストの駅で止められていた。ユーロ危機で強くなったものの他EU諸国に対して容赦ない姿勢のイメージが残った。2015年の大晦日の夜に難民若者たちによる女性への攻撃が相次ぎ国民へ怒りの種をまいた。イスラム過激派によるテロやフェイクニュースでイスラム教徒の仕業とされた宗教的動機のない事件が恐怖心を生み、極右勢力がそれを利用し大量国外退去について話し始め社会民主党など保守系政党の口調も厳しくなり総選挙で極右ドイツのための選択肢が躍進、メルツ首相はメルケル元首相の政策を修正しつつあるとした。去年12月シリアのアサド元大統領は武力によらず政権を明け渡し以来国内外で避難していた100万人以上が帰宅、臨時政府がシリア安定化のために困難な路を進んでいるということ。
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