斎藤キャスターがやって来たのは神奈川・藤沢市。今回の主役は農家の佐藤智哉さん。智哉さんが営んでいるのは湘南佐藤農園。約3.5ヘクタールの畑で30品目以上の作物を栽培。湘南佐藤農園は智哉さんの妻の実家。智哉さんは元々専門商社の営業をしていたが、16年前結婚を機に農園で働くことに。そこで農業の厳しい現実を知る。当時、子どもが生まれたばかりだったが、家族で過ごせる時間が激減。忙しすぎる農業に疑問も抱き始める。3年後、台風による被害が。所有していたハウスの4分の3が損壊。智哉さんは家族を養うため一般企業に再就職。2年後、義理の父が亡くなり、農園は閉鎖する流れに。しかし、厳しくもすばらしい農業を次世代につなげたい。そこで再び畑に戻り、売り上げ&家族時間を手に入れる大逆転計画がスタート。1つ目の計画は品質向上。智哉さんが目をつけたのは当時珍しかったアイメック農法。目に見えないほどの小さな穴が空いた特殊フィルムを使うことで必要な栄養分を吸収した高品質な作物が育つという。また、水・肥料の使用量も少なく、労力とコストの削減にもつながったそう。2つ目の計画は知名度アップ。智哉さんが3年前にオープンした飲食店。農園や作物の知名度を上げるために始めた。智哉さんと妻・夏生さんは独学で生地から手作りの本格ピザを提供している。新鮮な野菜をソースにも使い、農家の強みを活かしたピザは大好評。他にもジュースなどの加工品も展開し、規格外の作物を活用したロスの削減にもつなげている。最後の計画は生産量拡大。元々は家族経営で生産量に限界があった。現在はスタッフ・パートなど多い時は30人ほどで農作業を分担。生産量が増え、育てる品目も継ぐ前の倍以上に。農園の売り上げは10年で10倍に。ここで登場したのは3人の娘。中学生の2人は現在ソフトボール部。佐藤家の日課がバドミントンのシャトルをバットで打つこと。斎藤さんがプロの腕を見せた。かつては忙しすぎる農業に疑問を抱いていた智哉さん。しかし、未来を見据えた計画性で家族との大切な時間を取り戻した。