クロアチアの世界遺産ドゥブロヴニク。鉄壁の城壁で守られた街に隠された最大のお宝とは。一面黄金に彩られた部屋の中には手や足の形をした何かが飾られている。これが要塞都市ドゥブロヴニク最大の宝である聖遺物。キリスト教では、聖人たちの遺骨や衣服・道具には神聖な力が宿るとされており、聖遺物として教会や巡礼地で保管されている。これらの一つ一つの中には聖人の手や足の骨、頭骨や衣服などが入っていて、それらに黄金の装飾を施している。城壁の至る所に飾られていたこの街の守護聖人・聖ヴラホ。4世紀に実在した聖ヴラホの骨は130以上ある中でも特に重要な聖遺物で、年に1度だけ大聖堂から運び出され街と人々を守ってほしいという願いのもと、聖遺物を掲げて行進する式典が行われるほど住民にとって特別な存在。ドゥブロヴニクが守ってきたもの。それは、立地を活かした海洋貿易による関税システム。当時大変貴重だった白い黄金の塩とその塩田。そして、富雄の象徴でもあり人々の誇りでもあった膨大な聖遺物。類を見ないこの魅力あふれる美しき街を世界中の国々は手に入れようと欲し、街はそれを鉄壁の城壁で守り抜いた。
