米国やロシアなど、7か国で収監されていた24人の身柄交換が行われた。ロシアで拘束されていた米国人記者らが釈放されたことを受け、バイデン大統領は1日、演説で「外交の偉業」だと強調した。ホワイトハウスは1日、ロシアが米国人やドイツ人、ロシアで政治犯として収監されていたロシア人ら、あわせて16人を釈放したと発表した。この中にはロシアで拘束されていたウォール・ストリート・ジャーナルの米国記者・ゲルシュコビッチ氏や元米国海兵隊員のウィラン氏らが含まれていて、仲介国のトルコで身柄交換が行われた。バイデン大統領は緊急で演説し、交渉に関わったドイツやトルコなど関係国に感謝の意を示すとともに「外交と友情の偉業だ」と成果を強調した。また、「米国第一主義」を掲げるトランプ前大統領を念頭に、「同盟国が重要かどうか疑問視する人たちがいるが、同盟国は重要だ」と訴えた。一方、ロシア人受刑者8人も釈放され、プーチン大統領自ら、空港で帰国を出迎えた。1人1人と抱擁を交わし「帰国を祝福したい」「祖国は一瞬たりとも、皆さんの事を忘れてはいない」などと声をかけ、「国として表彰する」と述べたという。釈放された8人の中には、ドイツで殺人罪で終身刑となり収監されていたロシア連邦保安局の元工作員・クラシコフ受刑者が含まれている。このクラシコフ受刑者をプーチン大統領は特に重要視していて、ドイツが釈放に合意したことが、今回の取引実現の決め手になったと伝えられている。