中絶問題に関しては賛成派反対派歩み寄る余地が全くないようにみえる。ケンピータース牧師は米国の行く末についてはとっても悲観的。政治的分断については修復不可能で、いつまで1つの国でいられるか分からないとさえ言っていた。取材をしていて全く相いれない2つの世界の間を行ったり来たりしているような感覚に襲われた。中絶クリニックの前で反対派の人たちと院長が道路を挟んで向かい合っている場面が象徴的だった。ハリス支持者とトランプ支持者、全く違う世界を見ているだけではなく、お互いを心から敵視し合っているところが深刻。今回の選挙はどちらが勝利するかだけでなく、選挙結果を平和的に承認することができるかどうかも焦点になる。暴言を吐き続け犯罪にも問われているトランプ前大統領がどうしてここまで支持されるのか?トランプ支持者の多くが共通して言う言葉に「米国的な暮らしを守りたい」があった。移民やLGBTといったものに侵略されていると感じ、トランプ前大統領こそが侵略から守ってくれると信じている。今回の大統領選挙は変わりゆく米国をどう捉えるか、その戦いでもあるように思う。