米国の次期大統領となるトランプ氏は最優先課題とする移民政策を担う次席補佐官に、前のトランプ政権で上級顧問を務めたスティーブン・ミラー氏の起用を発表した。また国連大使には一時、副大統領候補への起用も取り沙汰されたステファニク下院議員を指名する考えを明らかにした。トランプ氏は、また国境管理の責任者に移民関税執行局の局長を代行だったトム・ホーマン氏を起用すると発表した。「ホーマン氏は、不法移民の本国への送還を担当する」とトランプ氏は述べたが、どう大量送還を行うのかどれくらい費用がかかるのかには言及しなかった。彼がトランプ政権1期目で移民対策の責任者だった時、数千人の移民が子どもと引き離された。ミラー氏もホーマン氏もトランプ氏に極めて忠実。これがトランプ氏の人事における不可欠な要素。議会でトランプ氏を強く擁護してきたエリス・ステファニク下院議員の国連大使への起用やリー・ゼルディン元下院議員の環境保護局長官への起用も発表された。その一方でトランプ氏を批判した元高官2人を排除しソーシャルメディアに「ヘイリー元国連大使とポンペイオ元国務長官を政権に招くつもりはない」と投稿した。トランプ氏は、閣僚人事も早急に固めたい意向。