岩井コスモ証券・林卓郎が電話で解説。林さんの日経平均予想レンジは3万8800円~3万9200円。林さんは「先週の日米中銀イベントは一時波乱を呼んだが、米国が今年最大級の下げを示す中、日経平均は底堅さを確認する格好になった。年末高への期待をつなぐ状況。今日はやや堅調な値動きを想定」などと述べた。注目ポイントは「製造業改善のかすかな兆し」。林さんは「先週発表されたPMIなどの経済指標でも製造業の不振が確認された。日銀短観では製造業の業況判断が小幅に改善。災害や検査不正に伴う減産の解消など日本独自の改善要因によるところも大きい。中国、台湾、韓国でも製造業PMIが小幅に改善。米国はハリケーンやストの影響で1年ほどさえない状況だがISM製造業景気指数、NY連銀製造業景気指数は不安定ながら反転をうかがわせるかすかな兆し。世界の景気敏感株と言われる日本株にも負担になっていたが、今後、米国・トランプ次期大統領の景気浮揚策、製造業の復活シナリオがうまく効けば少し期待をもってもいい局面。米国ISM製造業景気指数と日本の工作機械受注を比べると連動が強い。工作機械受注は前年比プラスに転換するタイミングで日経平均が上昇しやすいなど株価との関係が強い。来年こそは製造業が回復して、日本株の追い風になることを期待している」などと述べた。