福永さんは日経平均予想レンジを32,500円~34,600円とし、「きのう大幅高だった反動もあるし、アメリカ株が下落して終えている。さらに為替も若干円高方向に振れているし、きょうはマーケットとしてあまり良い材料がないため終日上値の重い展開になるのではないかと予想している」などと話した。きょうの注目ポイントには「東京市場の混乱の中身と今後」と挙げ、「今年1月に入ってからのチャートを見てみると、前半はもみ合っていたが3月の金利落ちあたりから株価の下落が始まり、さらに4月に入るとトランプ大統領が相互関税の発動を発表したことから株価がさらに下落し、直近では陰線と陽線が交互に発生するような非常に混乱した状態となっている。シンプルな方法として、値上がり銘柄数・値下がり銘柄数・業種別の上昇・下落の推移を見ていただくと分かりやす。東証プライムは全体で1,637銘柄あるが、その中で4月2日ごろから徐々に値下がり銘柄数が増えてきた。さらに業種別でも値下がり業種が増えてきた。実際に7日に入ると今度は値上がりが6しかなく1,628銘柄が値下がり、さらに業種別でも(値上がり)0、(値下がり)33とまさに極端な動き。これが7日以降ずっと続いている状況のため、このあたりが株価の極端な動きを中身として表していると言える。混乱が続くかどうかを判断するために見るのが日経平均のボラティリティ・インデックス。ボラティリティ・インデックスはテクニカル市場で言うところのボリンジャーバンドという標準偏差から作られているもの。プラスマイナス3σ(シグマ)の中に収まるのが99.7%。この範囲内でボラティリティ・インデックスが推移するが、日経平均と合わせてみると、株価が安定して横ばいのときには20%台で推移していたが、3月以降になると4月に一時60%を超えるような水準まで上昇した。きのうは大きく低下したが、低下傾向になるのかどうか、低下傾向にならずそのまま続くようならマーケットの中では警戒感が続いているということになるので、ボラティリティ・インデックスなどを見ながら本当にマーケットが落ち着くのかどうかの判断材料にしていただければと思う」などと話した。