アメリカのトランプ大統領は29日で、就任100日を迎え、自動車産業の中心地であるミシガン州デトロイト郊外で演説した。多くの支持者が集まったが、後方では空席も目立っていた。トランプ氏は、演説で、歴代政権のなかでも最も成功した100日間だと自称した。各社世論調査の平均値では、トランプ氏の支持率は、下落傾向にあり、3月半ばには不支持率が逆転した。ABCニュースとワシントン・ポストなどの世論調査では、就任100日を前にした支持率としては戦後最低を記録。CNNなどの調査でも、過去70年間で最低だという。トランプ氏は、世論調査は民主党員に多く質問している、本来なら支持率は60か70%だと主張したが、根拠は明らかにしていない。専門家は、選挙演説とほぼ変わらないと私的。トランプ氏は、演説で、バイデン氏など前政権の批判を繰り返し、経済については、インフレ率はこの4年で最低水準に達し、消費者物価指数は大幅に下落したなどとした。専門家は、大幅に下落はしていない、インフレの部分はそんなにうまくいっていないにもかかわらず、トランプ氏はそう豪語することで、人々がそう感じてくれるのではないかと期待を持っているのではないかなどとした。演説の冒頭に自動車の話が出たことについては、演説場所がデトロイトであることも、製造業をアメリカ国内にもってくるのがトランプ氏のミッションであると主張したかったとみられるという。トランプ氏は、ホンダの車がたくさん入ってきている、日本ではつくってほしくない、日本にも中国にもここでつくってほしいなどと主張した。専門家は、トランプ氏にとっては、中国も日本も同列で、アメリカから製造業を奪った国々という認識だということが明らかに感じたなどと話した。トランプ氏が負けや間違いを認めることはありえず、世論調査の結果についても、自分が言っていることが正しいというのは朝飯前の主張だという。