インターネットですべての授業が受けられる通信制の大学が来年4月に開設することになった。18歳人口が減る中で通信制大学としては異例の大規模校。設置が認められたのはIT大手のドワンゴと公益財団法人の日本財団が計画を進めていた通信制大学・ZEN大学。文部科学省の大学設置・学校法人審議会できょう設置を認める答申が出された。開設は来年4月で、計画によると学部は知能情報社会学部の1つで、情報やデジタル産業など6つの分野について事前に収録された授業などをすべてインターネットで受講できるとしている。1学年の入学定員は3500人で、通信制の大学としては放送大学の1万5000人に次ぐ異例の規模。ドワンゴはこれまでに沖縄県などに通信制の高校を開校しているほか、中学生向けの教育機関で通信制の学校運営に携わっている。きょうの答申では付帯事項として通信制の大学としては定員規模が大きいことなどから、安定的に学生の確保ができない場合、影響が特に大きいとして戦略的な募集活動を行うことや学生への適切なサポート体制の整備、財務計画や定員について実態に応じて適切に見直すよう求めている。少子化の影響で大学などに進学する18歳人口が減少する中、日本私立学校振興・共済事業団の私立大学や短大を対象に行った今年度の調査では全国598の大学のうちおよそ6割の354校が学生数が定員に達しない定員割れとなっている。
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