荒畑氏は堀米選手が97.08を記録して逆転勝利したことについて、あの完成度のトリックをできるのは堀米選手だけではないかと振り返った。「ノーリーバックサイド270テールブラントスライド」はノーリーと呼ばれる板の先を叩いて飛び、背中側に270度回ってテールと呼ばれる尻側にボードを立て、90度回転して着地する物となっている。また、白井空良選手は予選では2本のトリックが90点を超える点数で、270.42を記録し、堀米選手は苦手のランで89.72を記録すると、ベストトリックでは1本目から93.08を記録し予選を4位で通過していた。五輪初出場の小野寺吟雲選手はベストトリックで93.57を記録したものの予選敗退だった。ストリートは様々な形の手すりが用意されていて、それぞれ選手ごとにしっくり来るコースを考えるのが特徴となっている。そして決勝のベストトリックではナイジャ・ヒューストン選手は93.22を記録する様子を見せるのに対し、堀米選手は2・3・4本目のベストトリックを失敗し続けていた。しかし、ジャガー・イートン選手が「ノーリー270フロントサイドブラントスライド」を成功させて95.25でトップに躍り出て96.98以上を記録することが求められる中で、堀米選手は理想の技を決めて97.08を記録する形となった。